覚苑寺 Kakuonji_Temple

城下町長府の名刹、静寂の境内

 
覚苑寺(かくおんじ)は城下町長府の静寂に佇む黄檗宗寺院で、長府藩3代藩主毛利綱元が建てたお寺です。毛利家の菩提寺の一つに数えられ、入母屋造の本堂が格式と歴史を感じさせます。境内の付近一帯は、日本最古の金属貨幣と言われる和同開珎門鋳銭所跡で出土品が長府博物館に保存されています。西国三十三か所観音の石仏を拝観しながら登る準提山への入山ルートもこちらの境内に設けられています。
 
災難から城下町を守る意味合いもあるのでしょうか、古い慣わしの通り町の中心からぴたりと鬼門(北東)に位置していています。城下町観光の中心地から少し離れていますが、京都の名刹と比べても負けず劣らない風情と格式を感じさせる素晴らしいお寺なので是非拝観していただきたい長府太郎イチ押しの名刹です。
 
境内の庭園では、春の紅梅、初夏の新緑、秋の紅葉で訪れる人々の目を楽しませてくれます。季節により境内の拝観料をご厚意で納めて頂くようになっています。毎週日曜日の朝は、お堂で座禅会が催されています。写経も含め結構人気でなので要予約です。境内はお静かに。

 
覚苑寺(かくおんじ)
〒752‐0962 山口県下関市長府安養寺3-3-8
TEL 083-245-0649
 
座禅会 毎週日曜日の午前

紅梅 3月上旬
新緑 4月中旬~6月上旬
紅葉 11月中旬~12月上旬
 
ライター / 長府太郎
写真提供 / 長府太郎