レオン・ブライトリング


 

ウィリー・ブライトリング


 

アーネスト・シュナイダー


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

BREITLING
ブライトリング
創業 1884~
スイス・ジュネーブ

ブライトリング(Breitling Montres S.A. )はスイスの腕時計メーカーである。
ブライトリングはクロノグラフの祖とされており、創設当初には懐中時計型、その後は腕時計型のクロノグラフ製作に力を注いできた。 コクピットウォッチ、クロノグラフ、ストップウォッチを主力としてきた結果、航空業界とのつながりが強く、航空時計メーカーとして発展してきたブランドである。 無着陸世界一周を初めて成功させた気球ブライトリング・オービター3をはじめ各種航空イベントをスポンサーしている。
 
1884年、創設者レオン・ブライトリングがスイスのジュラ山脈にあるサン・ティミエに小さな時計を構えた。 大空に強い憧れを持っていて、航空機の計器と成り得るクロノグラフの開発に情熱を傾けた。 それはライト兄弟の初飛行よりも前の話である。
 
後継者で息子のガストン・ブライトリングは、世界初の腕時計型クロノグラフ製造に着手。 その中でクロノグラフ腕時計の原型とされる30分タイマーを完成させ、ストップウォッチ「ヴィテス」を発売しました。 スピードを意味する名を持つ「ヴィテス」がスピード違反の取締りに採用されたことで、ブライトリングの懐中時計への評価と信用を得ることに成功。 ガストンの死後、1932年まで社長不在となり、レオンの孫にあたるウィリー・ブライトリングが社長に就任後は、40種類ものクロノグラフを発表。 またイギリス空軍から公式採用されたことを機に、航空時計とクロノグラフ腕時計のメーカーとして世界随一の地位を確立した。
 
ブライトリングは航空時計を開発する中で、視認性、操作性、耐久性、3つのテーマを重視している。 1999年以降、腕時計の全モデルに公認クロノメーター・ムーブメントを搭載するという目標を掲げ、それを実現している。 パイロットのための「プロフェッショナルのための計器」としての専門的機能と徹底した品質管理で信頼性を誇っている時計メーカーである。
 
 

  • 1860年1月26日 - 創業者レオン・ブライトリング(Leon Breitling )がサンティミエ(Saint-Imier )にて産まれる。
  • 1884年 - レオン・ブライトリングが時計工房「G. レオン・ブライトリング」(G.Leon Breitling )を開いた。
  • 1884年 - レオン・ブライトリングに息子ガストン・ブライトリング(Gaston Breitling )が産まれる。
  • 1892年 - ラ・ショー=ド=フォンのモンブリラン(Montbrillant )通りに移転し「レオン G.ブライトリング」(Leon G. Breitling S.A. Montbrillant Watch Manufactory )に改名。
  • 1914年8月14日 - レオン・ブライトリング死去。ガストン・ブライトリングが後を継ぐ。
  • 1915年 - レマニア製の16リーニュ 懐中時計用クロノグラフムーブメントを搭載した腕時計を製造。
  • 1927年7月30日 - ガストン・ブライトリング死去、1932年まで社長不在となる。
  • 1932年 - ガストン・ブライトリングの息子ウィリー・ブライトリング(Willy Breitling )が後を継ぐ。
  • 1939年 - イギリス空軍が大量のコクピットクロックを発注。
  • 1942年 - 対数表記の四則演算用の回転計算尺を付けたクロノグラフ、初代「クロノマット」発売。
  • 1952年 - 航空航法用の回転計算尺を付けたクロノグラフ、初代「ナビタイマー」発売。工場をラ・ショー=ド=フォンに残したまま本部をジュネーヴに移転。
  • 1962年 - マーキュリー計画のミッションMA7でオーロラ7号の乗組員スコット・カーペンター(Scott Carpenter )の私物としてコスモノートが宇宙に行った。
  • 1969年3月3日 - ホイヤー・レオニダス(Heuer-Leonidas 、現タグ・ホイヤー)、ハミルトン・ビューレン(Hamilton-Buren 、現ハミルトン)、デュボア・デプラとの4社共同で腕時計用自動巻クロノグラフキャリバー「キャリバー11」(Caliber 11 )を開発、発表。
  • 1975年 - クロノマットにクォーツモデル発売。
  • 1976年 - ナビタイマーにクォーツモデル発売。
  • 1978年 - ブランドをMontres Sicura SAの経営者、アーネスト・シュナイダー(Ernest Schneider )に引き継ぐ契約を交わす。 同年、ナビタイマーに発光ダイオードモデル発表。
  • 1979年 - ウィリー・ブライトリング、会社の閉鎖を決定。8月に閉鎖。同年ウィリー・ブライトリング死去。
  • 1982年 - アーネスト・シュナイダーがブライトリング・ジュネーブ(Breitling Genève SA )を設立。 Montres Sicura SAの本社工場を改装して、ブライトリングの本社とする。
  • 1983年 - Montres Sicura SAがBreitlingを商標として登録。
  • 1984年 - イタリア空軍の要請に基づき、「クロノマット」の新モデルを発表。
  • 1985年 -「エアロ・スペース」、「オールド・ナビタイマー(手巻)」発表。翌年、自動巻きモデルが発表される。
  • 1993年 - Montres Sicura SAの社名をBreitling AGに変更。
  • 1994年 - アーネスト・シュナイダーの息子セオドア・シュナイダーがCEOに就任。
  • 1997年 - クロノグラフ等複雑系ムーブメントの製造会社であるKELEKを子会社化。
  • 1996年 - 初代クロノマットのデザインを踏襲した「モンブリラン」発表。
  • 1999年 - 全モデルに搭載されるムーブメントの100%クロノメーター化を宣言。
  • 2000年 - KELEKの社名をBREITLING CHRONOMETRIE SAに変更。(KELEK時代とBREITLING CHRONOMETRIE時代で住所に変更なし。)
  • 2003年 - ベントレーのル・マン復帰に際し、パートナー契約締結。Breitling for Bentleyシリーズ発表。コンチネンタルシリーズの内装にブライトリングデザインのアナログ時計が据えられる。
  • 2009年 - ブライトリング初の完全自社開発・自社製造ムーブメント「キャリバー01」を発表。モデルチェンジしたクロノマットに搭載し発売。 自社製キャリバーの開発・製造のために工場「クロノメトリー (BREITLING CHRONOMETRIE)」の南側に新工場を増設した。

 
 



 

モンブリラン(Montbrillant )

初代モデルは1940年代に製造され、ムーンフェイズやカレンダーを組み込んだドレッシーなモデル。二代目は1995年に18金ローズゴールドケース、シルバーダイアルで発売され後に黒文字盤、及びステンレスケースモデルが追加された小型版の機械式自動巻クロノグラフ。現行モデルは初代クロノマットのデザインを継承する自動巻きクロノグラフとなっている。以前工場があった地、モンブリラン通りより命名される。
 

クロノマット(Chronomat 、1942年発売)

初代モデルは回転ベゼルが計算尺になっている手巻クロノグラフ。1975年にはクォーツモデルが発売されている。1984年に発売されたモデルは回転ベゼルに4つのライダータブが付いた機械式自動巻クロノグラフ。
 

ナビタイマー(Navitimer 、1952年発表)

回転ベゼルが計算尺になっているクロノグラフ。計算尺は、発表当時のアメリカで普及していた航空航法用回転計算尺E6B(英語版)の機能をそっくり移植している。最初のモデルは手巻で、古典的名機であるキャリバー"ヴィーナス178"を使用していた。この時代のモデルを松本零士が愛用し「創造力の源泉となった」と語っている。1969年に自動巻モデルも発表される。一時は超大型の防水モデル、LEDや液晶によるデジタルモデルも造られていたが、1985年に初代モデルの雰囲気を持ち"バルジュー7750"を使用する"オールドナビタイマー"のみのラインナップとなった(現行ではオールドの文字が外されている)。2002年には50thアニバーサリー限定モデルが発売。
 

コスモノート(Cosmonaute )

ナビタイマーの24時間表示版。初代モデルから2000年まで手巻ムーブメントが使用されていたが、2001年以降から自動巻きムーブメントに変更された。
 

クロノ・コックピット(Chrono Cockpit )

立体的なローマ数字のインデックス、詳細なギョーシェ加工の文字盤が特徴的な機械式自動巻クロノグラフ。100m防水。
 

クロノマチック(Chronomatic 、1969年発表)

初代モデルは世界初の自動巻きクロノグラフ。2005年に復刻版として再登場。ケースの左側にリューズが配置されているのが特徴。回転ベゼルはナビタイマーと同様に航空計算尺になっている。
 

エマージェンシー(Emergency)

121.5MHzの手動型航空機用救命無線機を内蔵し、ケースの右下にある保護キャップのネジを外し、アンテナをいっぱいまで引き出すことによって国際航空遭難信号を48時間発信する。航空法第24条に定める航空従事者かつ電波法第40条に定める無線従事者でなければ購入できない。購入後は航空機局無線設備としての登録を行い、年1回電波法で定める定期検査を登録点検事業者であるブライトリング・ジャパンにて行わなければならない。スティーヴ・フォセットが使用していた。
 

ワックマン(Wakmann)

1960~1970年代に存在したアメリカ市場向けブランド。
 

アビエーション(Aviation )

1980年代初期、既にブランドを売却したブライトリング創業家が未だ保有していた旧製品のパーツをチューリッヒにあったOllech&Wajs社に売却し、そこで組立てられ販売されたモデルに冠されたブランド名。