オキュパイドジャパンと昭和の刀狩り

オキュパイドジャパンと昭和の刀狩り

日々のこと

終戦後、日本がoccupied Japan(オキュパイドジャパン=GHQ支配下の日本)だった当時、日本の戦意を鎮める目的で武士の魂とされていた刀が接収の対象になった。要するに昭和の刀狩り令だ。

特に国宝刀は神具として信仰の象徴でもあったので、国民の反感を避けるために一旦、重要文化財に格下げするようGHQが指示して国外に持ち出された。このときの手続きが甘く私物化されたり日本愛好家の手に渡ってしまって行方不明になった物が多数ある。

GHQを責めたくなるけど、日本帝国軍の清国(陶磁器、宝物、玉石)の接収しかり、ドイツ軍ナチスのヨーロッパ諸国(オーストリアのクリムト絵画裁判が有名)の接収しかり。第二次世界大戦、各国で行方不明になった国宝級は枚挙にいとまがない。

戦争の被害者は人間だけではなく人間が生みだす芸術も対象になってしまう。ピカソ自身が代表作品ゲロニカを、「スペインが民主主義国家になるまで返還を認めない」として、1981年までNY近代美術館に委託していたなんてこともあったし、パキスタン北西部にあるバーミヤン遺跡(ユネスコ世界遺産登録)を偶像崇拝を廃城したいタリバンが破壊したり。

いま一度、民主主義を名乗る国家は正しい意味とは何なのかを見つめ直さないといけないタイミングに直面していると感じてならない。NATOが中立国のクロアチアに義理立てしないとしても、それでも、なんとかならないの?😔