ポン酢愛💕 今んとこ売ってません😋
ポン酢の発祥は、江戸時代に長崎県の出島でポルトガル人が持ち込んだPONS(ポンス)という蒸留酒に柑橘など絞って入れたカクテルをルーツにしてます。ポンスのポンはポルトガル語で柑橘という意味です。
これが鰹や昆布などを合わせて日本人好みの味に変化して九州全体に広がり、福岡県では名物料理となった博多水炊きのつけダレとして親しまれるようになりました。
ある日、ミツカン酢の七代目 中埜又左エ門が、福岡で博多水炊きを食したときに、ポン酢の美味しさに感動して大阪工場で生まれたのがミツカン味ぽんです。
当時、味ぽんは関東の料理人にはなかなか受け入れられづらく、とら河豚の鍋を「てっちり」と呼ぶ大阪の料理店の間で評判が広まって定着していったそうです。
僕の住んでる下関市はとら河豚の水揚げが日本一ですが、60%が大阪で消費されるほどです。それを知った下関の料理人もポン酢を使い始めた、というのが僕の推察です。
下関市は人口では大阪市に敵いませが、河豚を常日頃食べる風習は負けず劣りません。
様々な料理にポン酢を愛用し、河豚料理を出すお店では、それそれがオリジナルのポン酢を作り拘っています。
ふぐ鍋にポン酢を使ったのは大阪ですが、ふぐ刺しにもポン酢を使ったのは、だいぶ後になってからで、しばらくは醤油だったそうです。
ひょっとしたら、ふぐ刺しにポン酢を使用してスタンダードにしたのは下関市が先かもしれません。
「〇〇の河豚刺しが一番!」
「いや、△△の方が美味い! 」
というような地元民の会話も下関では結構熱く繰り広げられたりします。
だから、河豚を専門店で食べ慣れている下関の人は、その店のポン酢を分けてもらい、自宅で消費してるケースも少なくありません。
それだけ、下関人はポン酢愛なんです。かくいう、僕もポン酢が食卓に欠かせないひとりです。
僕の場合は、橙(ダイタイ)が熟れるこの時期にまとめて仕込んでいます。
仕込んだ直後のフレッシュさは鍋料理に最高ですが、3か月ほど経つと柑橘のカドが取れて、次第にまろやかになり、ふぐ刺し向きなポン酢が完成します。