弁当の掟

弁当の掟

日々のこと

予想どおり世はデリバリー弁当一色。

しかし、ただお店の味をそのまま提供してるだけで、まだ進化に至ってないものが多い。弁当を馬鹿にしちゃいけない。意外と奥が深いんです。

冷めたときの味は塩気も甘みも薄く感じてしまう。だからといって、ただ味を濃くするだけでは時間が経って浸透圧でドリップが流れ出て、中身がパサパサになって美味しくなくなってしまうし、容器の底もべしょべしょになってしまう、色素も落ちて見た目も悪くなる。

だから、下味は極力薄くしてお客さんが食べるときに塩やソースで味を付けてもらう工夫が必要だったり。下味を付けるタイミングも、お店で食べてもらう時と変える必要がある。
レンチンで温めてもらうにしても、生野菜を容器から離せないレイアウトにしてるとべしょべしょになってしまうし。

あと、料理人は購入してもらった弁当を、弁当だけ食べてると思い込みがち。

家に持ち帰って食べるとき、特に中高年の世代は、お漬物の副食物や汁物など付け加えて食べる人が意外と多い。その家庭の味が濃いと味の薄い弁当は印象が薄れてしまう。かと言って、味を濃くすると薄味の家庭に嫌がられてしまう。

弁当の味の濃淡をお客さんにどう調整してもらうかが弁当の本当に難しいところ。

そして、家庭の主婦はそういうことに敏感です。弁当は、家庭の味に全力で勝とうとしてはダメ。調和するように控えめに美味しくするのがリピートの秘訣😋