油絵の修復 つづき

油絵の修復 つづき

2020年1月25日
日々のこと

🖼🎨劣化した保護膜の古いワニスは、ターペンタインにアセトン、重曹、無水エタノールや界面活性剤など複数種の薬品を調合した専用液で洗い流していきます。修復師それぞれの調合率があって、自身の使いやすさで濃度を作り分け状況で使い分けます。

絵の具が剥げた箇所は、ボローニャ石膏を膠で溶いたもので埋めて、油絵の具、水彩絵の具を塗り分けて色彩を合わせます。油絵の具をペンチングオイルで薄めて色艶を復活させる補修に近いやり方、次世代に残すために可逆性のある水彩絵の具を使うとか、剥離箇所に接着性のある塗料を流し込んで低温アイロンを当てて再接着させるとか、プロの修復方法は人それぞれで十人十色。

数週間から数カ月乾燥させたのち、タブロー(ワニス)をターペンタインで希釈して数回に塗り重ねて色艶調子を見ながら保護膜を作ります。

これが初歩的な絵画修復。初心者でも時間を掛けて丁寧に洗浄すれば色彩が結構蘇り綺麗になりますよ。皆さんもチャレンジしてみてください😁