人間の醜さの中に美を見つけた画家、アンリ=トゥールーズ=ロートレック。
彼のデッサンは凄まじく鉛筆の線1本1本に躍動感があり且つ無駄がない。上流階級の生まれで父を疎んで家業を継ぐことを拒んだ。画業で生きていくことを志したものの、広告ポスターやチラシの挿絵を描いては日銭で食いつなぐ未来のない貧乏画家だった。酒場の女や娼婦ばかりを描いて梅毒とアルコール中毒を患い31歳の若さで亡くなる。
こういう上流階級を拒み自我を出し切る生き様も筆に顕れている。要するに、自分を大事に出来ない男。でも、そんな男は嫌いじゃない。むしろ現代にロートレックが生きて友達だったなら、僕が身の回りの世話を焼いていたかもしれないという勝手な僕の妄想。
現在、ロートレックが残した数々のポスターアートが「アドバタイジングアートの祖」と評され高価に取り引きされている。

