1950年代 ブライトリング プルミエ 修理

1950年代 ブライトリング プルミエ 修理

2021年1月20日
日々のこと

⌚🛠️1950年代のブライトリング プルミエが3ヶ月掛けて修理がようやく完了。基本施工の他には、摩耗してた天真を新規作成で交換、経年で固着して巻き癖が付いてたゼンマイを交換。クロノグラフ機能で折れてたリセットレバーを交換。

18金無垢のローズゴールド外装は、経年の風合いは残しつつ、あえてギラギラに研磨はせず、ピカピカくらいの優しい印象に留めています。安っぽいボロボロになってたカーフ押し革ベルトも新調しようということで、今回はクロコダイルで『瘤』という背革に近い部位でテクスチャーの陰影がやや深いダークブラウンにしてみました。全体的には、現代人が使用しても衛生的に汚い印象は与えない程度の美観に復活させました🧐

🦌「この傷は意味があると思うし似合っているので残した方がいいかもですね。」

どこまで修理するか? クライアントの意向もヒアリングしながらになるので、いつも線引きが難しい世界です。やり過ぎると後戻りできなくなってしまうので。いま店頭に陳列している時計たちも、このような修理のステップを踏んでいます。もともと綺麗だったというよりは、綺麗にしてあげたいと感じた時計を仕入れて綺麗にしてます。仕事以外は面倒くさがりな僕ですけど、最初に感じたインスピレーションは大事にしてます。

購入される次の所有者は使用する権利を持つと同時に、残していく義務も果たしていただきたいと心より願っています。