ロレックス サブマリーナ ref1680 修理&販売

ロレックス サブマリーナ ref1680 修理&販売

2020年3月18日
日々のこと

サブマリーナref1680修理完了しました。最近の修理の中では一番手こずった時計かな… こちらは買取させて頂いたので明日から店頭販売となります。是非見に来て下さい! 😉

最近の修理の中では一番手こずった時計でした。

錆びていた部品を薬品で洗浄除去。

機留めネジは錆びで侵食してたので交換。

痩せたローター軸を新規作成。ゼンマイも経年の金属疲労でトルク不足なので純正で交換。

精度にはまだ影響出てないけど歯欠けした3番車も交換。テンワとカンギとツツカナと日の裏オサエを微調整。金属疲労で折れていたオシドリネジを交換。

裏蓋のスクリュー山も錆びた箇所があり侵食してクロノメーター規格の水圧テストに耐えられそうにないので、肉盛りロウ付けして嫌気油と新素材のガスケットリングで補いました。

そして 今回の最大の難所だったが竜頭周り。何故か国産時計?のチューブに付け替えられてました。純正のリューズも、そのチューブに合わせてネジが切り直されてしまった無残な状態に…

修理依頼から変更して買い取りさせて頂いた経緯の個体なのですが、前所有者は30年前に購入されたとのこと。今のように国際間で部品屋とトレードする横の繋がりが発達してなかった30年前のことを振り返ると、当時の日本人の時計技師が出来る限りのことを施した、善処したレベルの修理方法だと思います。

幸いにもケース本体のネジ山は切り直されていない。ということは、「後世になって元通りに直せるように」と、以前修理した時計技師が、次の時計技師にとバトンを置き土産してくれたんでしょう。たしかにそのバトン受け取りました。

ということで、竜頭、チューブ、巻き芯をフルセットで交換します。

デュッセルドルフ(ドイツ)の部品屋がデッドストックで純正のリューズ&チューブを持ってまして安く分けてもらえました。巻き芯はこちらにあった在庫で対応できました。

世界中の時計技師と部品屋が参加して、膨大なアーカイヴが提供されてるからこそ成せる技術。こういうニッチでグローバルなやり方はメーカーでは真似できないでしょ。

今回、半世紀近くを経て、全て純正パーツに戻してあげました。😘

#rolex #アンティーク時計 #サブマリーナ #submariner #ref1680 #ホールクロック #振り子時計 #アンティークウォッチ #オーデマピゲ #ロレックス #watchgram #antiquewatch #vintagewatch #時計技師 #時計修理 #BHI認定 #英国立時計技師 #アンティークアンドオールディーズ #antiquesandoldies #aando