2020年3月6日
懐中時計の測定方法
正確な懐中時計の測定値を得るには、文字盤の下にあるムーブメントの下部プレートを測定する必要があります。多くの場合、ダイヤル幅はムーブメントを超えて延びているため、懐中時計のサイズを正確に測定する方法ではありませんが、慣れてくれば実測で近い数値を割り出せるかもしれません。
ムーブメントサイズとケースの関係
先ず、懐中時計のサイズは、ケースの外径とは関係がないことを知っておくことが重要です。懐中時計は、所有者の好みに応じてさまざまなケースサイズを選ぶことが可能です。こういう風にケースを変えていくことを時計の世界では”リケース”(re-case)といいます。
例えばリケースするために新しくケース購入を検討しているとします。所有している懐中時計が18sであれば、ケースも18sと詳細に表記してある物を購入すればフィットします。
ケースの直径についてですが、ベストのポケットや時計のポーチに収める場合など、懐中時計全体の大きさに関係してきますが今回の下記チャートには関係ありません。
一般的な懐中時計のサイズ
懐中時計にはさまざまなサイズがありますが、最も一般的なのは男性用で18s、16s、12s、または女性用の懐中時計で0s、6s、8s。 10sと12sはユニセックスで男女兼用とされてきました。 鉄道の懐中時計は初期は18sまたは16sでしたが、最終的には16sに統一されていきました。
数字の隣の S はどういう意味?
数字の隣の「S」は「サイズ(Size)」を意味します。例えば、18であれば表記上は18sでも18-Sizeでも意味は同じです。ムーブメントの受石の使用数を表記する場合は、16J(16 jewels)というように数値のとなりにJで表記します。それぞれの数値を混同しないよう、数値の隣にイニシャルが表記されるようになりました。
懐中時計のサイズチャート ランカシャーゲージとは?
下記チャートの測定値は、懐中時計のムーブメントサイズであり、ケースまたはダイヤルのサイズとは関係ありません。 このチャートは、アメリカの懐中時計のサイズをインチからミリメートルに変換しています。 チャートから懐中時計は通常、30分の1インチで測定されていることがわかります。これはBHI(英国立時計協会 = British Horological Institute)が使用している「ランカシャーゲージ」が基礎となって、現在*1は世界規格になっています。